セミリタイアとは?アーリーリタイア・FIREとの違い、必要な準備を解説

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セミリタイアとは

セミリタイアは、現在の仕事やキャリアから一時的に離れることを意味します。セミリタイアの目標は、自分の時間をより自由に使いながら、仕事やキャリアに対する責任や義務を軽減することです。

つまりセミリタイアの人々は、完全に仕事を辞めるわけではなく、副業やフリーランスの仕事など一定の収入源を残しながら、自由な時間を確保する傾向にあります。

この記事のポイント

  • セミリタイアは、仕事を完全に辞めずに副業やフリーランスで収入を得ながら自由な時間を確保することを指す。
  • セミリタイアのメリットには自由な時間の確保、ストレス軽減、社会との接点維持があるが、老後資金の準備や保障の喪失、社会的信用の低下に注意が必要である。
  • セミリタイアを成功させるためには、生活費の把握、十分な資金の準備、将来受け取れるお金の確認が重要である。特に老後資金の計画は慎重に行う必要がある。

⽬次

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セミリタイアとFIREの違い

FIRE(ファイア)は「Financial Independence, Retire Early」の略語で、経済的に独立し、早期に退職することを目指します。

FIREの人々は、十分な貯蓄や投資によって、定期的な収入を得ることができるようになります。
FIREの目標は、仕事に依存せずに生活費を賄い、自分の人生を自由に選択することです。FIREの人々は、投資や不労所得などの収入源を活用し、仕事を完全に辞めることが多いです。

セミリタイアとアーリーリタイアの違い

アーリーリタイアは、セミリタイアと異なり、完全に労働から引退することを指します。

完全に引退をする場合、収入源がなくなるため、当然ながら十分な資産を計画的に備える必要があり、ハードルは高まります。

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セミリタイアのメリット


セミリタイアのメリットとして挙げられるのは、自由な時間を確保しながら自分のペースで仕事を行える点です。
自分で時間が仕事量を調節しながら取り組めるため、ストレスが軽減される人も多いでしょう。

また、仕事を通じて社会との接点を保ちながら、家族との時間や趣味など、これまで実現できなかったことに挑戦できるようになります。
このように、社会との接点を保ちながら自由な時間を確保できることは、セミリタイアの大きなメリットであり特徴です。

セミリタイアの注意点

セミリタイアを検討する際に注意したい点は、主に以下の通りです。

老後資金の準備をしっかり行う必要がある

セミリタイアをしたあとも、iDeCoや小規模企業共済など、老後資金を準備する方法はたくさんありますが、厚生年金を途中で脱退するため、将来受け取れる公的年金の金額が少なくなる可能性があります。

老後資金が少なくなってしまう可能性を考慮し、老後資金を貯める計画は会社員時代以上にしっかり行わなければなりません。

保障や福利厚生がなくなる

例えば会社員の場合、病気や怪我などで入院をすると組合などから見舞金が出るケースがあります。そのほかにも、様々な福利厚生を用意している企業が多いです。しかしセミリタイアをすると、こうした保障や福利厚生を受けられなくなります。会社員時代に比べ自身の健康により気をつかう必要があります。

社会的信用が得づらくなる

クレジットカードやローンの審査、賃貸物件の入居審査が通りづらくなるなど、社会的信用が得づらくなる傾向があります。
リタイア前が会社員だった人は、特にその傾向を実感する場面が増えるでしょう。

明確な目標がないとやりがいを感じないかもしれない

時間を自由に使えるようになる反面、当然ながら明確な目標がないと無気力になり、やりがいを感じられなくなってしまいます。セミリタイアは、目標を達成するための手段、として計画的に実行することをお勧めします。

セミリタイアの準備

セミリタイアを成功させるための主な準備は、以下の3つです。セミリタイアを成功させるための準備について、わかりやすく解説します。

STEP1:かかる生活費を把握する

セミリタイアを成功させるためには、まずかかる生活費を把握するようにしましょう。総務省が発表している「家計調査報告」 によると、2人以上世帯の生活費の平均は以下のとおりです。

食料 80,198円
住居 17,374円
光熱・水道 21,836円
家具・家事用品 12,708円
衣服および履物 9,175円
保健医療 14,296円
交通・通信 39,972円
教育 10,293円
教養娯楽 24,987円
その他の消費支出 47,088円
合計 277,926円

こちらの表には、住宅ローンや賃貸費用については含まれていません。持ち家でない場合、さらに住宅ローンや家賃が必要です。仮に住宅ローンや家賃が10万円だとすると、毎月約38万円かかります。もちろん、地域や生活スタイルによって生活費は大きく異なりますが、目安として参考にしてください。

STEP2:十分な資金を用意する

生活費について把握できたら、次はセミリタイア後の収入面を考える必要があります。セミリタイアをしたあとの仕事でいくら稼げるかも重要ですが、十分な資金があれば投資によって生活費の足しにすることが可能です。

投資には、株価などが値上がったときに得られるキャピタルゲインと、配当金などのインカムゲインがあります。キャピタルゲインは投資の醍醐味ですが、リスクも高いものです。セミリタイア後はインカムゲイン中心の投資を行うといいでしょう。

一般的にFIREを行う際、投資資金の 4%インカムゲインで生活がまかなえるようになると、うまくいくといわれています。セミリタイアを行う際も、参考になるでしょう。

たとえば、投資できる資金が3,000万円あれば、年間4%の運用で120万円、毎月10万円を得ることが可能です。先ほどお示しした支出が約38万円なので、仕事で28万円稼ぐ必要があるとわかります。

このようにセミリタイア前に多くの資金を貯めていれば、より経済的な不安がなくセミリタイアを実現できます。

STEP3:今後の人生で受け取れるお金を確認する

セミリタイアを成功させるためには、経済的な不安を少なくすることが非常に重要です。今後の人生で受け取れる主なお金についても、しっかり確認するようにしましょう。今後の人生で受け取れる主なお金は、以下の3つです。

①早期優遇退職制度で受け取れるお金

最近は、大企業を中心に早期退職を募集するケースが増えています。以前は50歳以上を対象にしているケースが多くありましたが、45歳以上を対象にするケースも増加中です。早期退職の対象は年々若くなっているといえるでしょう。

早期退職に応募した場合、一般的に割増退職金が受け取れます。受け取れる割増退職金は企業によって異なり、大企業の場合は、通常の退職金より年収の2倍以上を割増してくれるケースもあるようです。

このような早期優遇退職制度を実施している会社にお勤めの場合、割増退職金がいくらもらえるかについて、しっかり確認するようにしましょう。

②65歳から受け取れるお金

老後資金の中心は公的年金です。公的年金の平均受給額をみてみましょう。

  • 老齢厚生年金の支給額:月額14万6,162円
  • 老齢基礎年金の支給額:月額5万6,049円(対象は会社員など老齢厚生年金加入者を含む)

このように、厚生年金と国民年金では受け取れる金額に大きな違いがあります。先述したとおり、セミリタイアをした場合は受け取れる年金額が少なくなってしまうため、相応の準備が必要です。

③親から相続するお金

親から相続されるお金は人によってそれぞれです。相応の資産や不動産を親が保有している場合、ある程度計算に入れてもいいでしょう。ただし、相続金に頼りすぎるのは非常に危険です。

子どもの場合は遺留分という制度があるため、必ず相続金は受け取れます。しかし親が遺言を書いている場合、法定相続分以下の取り分になってしまう可能性もあります。また相続は金額の大小に限らず、親族間でトラブルに発展するケースもある点に注意が必要です。

終わりに

以上、セミリタイアについてご説明しました。セミリタイアによって新たなことにチャレンジすることができ、豊かな人生を送れることでしょう。セミリタイアを成功させるためには、ご紹介した通り、綿密な準備が必要です。

会社を譲渡してリタイアを検討している方は、M&Aによるリタイアも選択肢の1つとして検討することをお勧めします。
M&Aやその後の人生設計含め、専任のコンサルタントがご相談を承ります。ご相談は無料、秘密厳守で対応します。

日本M&Aセンターグループでは、会社を譲渡した後の人生設計や財産の運用、保全、承継のコンサルティングについてもご相談が可能です。詳しくはコンサルタントまでお問合せください。

著者

M&A マガジン編集部

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